こんにちは。Ken(Ken_kentabi)です。
マーケティングの勉強を始めたいけど、何から取り掛かってよいかわからない。
そんなことを思っている人がいたら、僕はこの本をまずは読むことをオススメします。
マーケティングの基本的な用語の説明が、身近な疑問を紐解く形でたくさん紹介されている本です。
例えば何故セブンイレブンの隣にセブンイレブンがあるのか、といった疑問など。気になりませんか?
僕のように、マーケティングのマの字から学ぶ必要のある方にはピッタリです。
少しだけ内容を紹介します。
【書評】「これ、いったいどうやったら売れるんですか?」
目次
この本で学ぶことの出来る内容は以下のとおりです。
第1章 腕時計をする人は少ないのに、なぜ腕時計のCMは増えているのか?
(この章で学べること:コモディティ化/バリュープロポジション/ブルーオーシャン戦略/マーケティングミックス)第2章 人はベンツを買ったあと、どうしてベンツの広告を見てしまうのか
(認知的不協和/顧客ロイヤルティ/顧客生涯価値/顧客満足の仕組み/ブランド資産)第3章 なぜクリスマスにマンゴーが食べられるのか?
(イノベーション/顧客の創造(ドラッカー)/プロダクトアウト)第4章 あの行列のプリン屋が赤字の理由
(価格戦略/価値基準型価格設定/コスト基準型価格設定)第5章 セブンの隣になぜセブンがあるのか
(チャネルの考え方/チャネルコンフリクト/ランチェスター戦略/外線戦略・内線戦略)第6章 女の太った財布には何が入っているのか?
(競争戦略(コストリーダーシップ、差別化戦略、集中戦略)/規模の経済、経験曲線/顧客開発プロセス)第7章 きゃりーぱみゅぱみゅはなぜブレイクしたのか?
(イノベーター理論/キャズム理論)第8章 古本屋がふつうの本屋より儲ける理由
(5つの力/参入障壁)
コモディティ化
かつては人々がほしがっていた価値がいつの間にか当たり前になり、その価値が失われることをマーケティング用語では「コモディティ化する」といいます。
ネットでよく言われる「オワコン」と言うやつですね。
本書の中では、この例として腕時計があげられています。
かつては時間を知るために腕時計が必要でした。しかし今ではスマホの普及により、腕時計がなくても時間を知ることが出来ます。
つまり、時間を知るという役割に価値がなくなったため、腕時計が売れなくなったというわけです。
これが「コモディティ化」となります。
バリュープロポジション
ではどのようにして今は腕時計を売るのでしょうか?
ここで出てくるのが、バリュープロポジションという考え方です。
バリュープロポジションとは、お客さんに提供する価値を決めるものです。
例えば腕時計の場合は、かつての価値は「時間を知ること」でした。
しかし前述したように、今では時間を知るのに腕時計は必要ありません。
そこで腕時計業界は、お客さんがお金を出す「理由」を新しく創り出すことで、スマホや携帯では真似できない新しい商品を生み出しました。
その例として、本書ではジョギングする人たちのためのジョギング用腕時計や、登山をする人たちのための登山用腕時計を紹介しています。
今ではスマホのアプリでどちらも出来てしまいますが、発売当時はまだそれができなかったため、そこに腕時計の価値がありました。
売れる商品を作るには、お客さんがお金を出す理由、つまりバリュープロポジションを考えることが必須なんですね。
プロダクトアウト
主役がお客さんではなく商品になっている開発をプロダクトアウトといいます。
本来であれば「お客さんのニーズを満たす」ことが目的であり、「商品開発」はその手段です。
しかしその「商品開発」が目的になってしまっている状態が、プロダクトアウトになります。
よく言う「手段の目的化」ですね。
何かの商品に対して、「こんなに機能あっても使わないから」って思ったことありませんか?
もしくは、「ここまでしなくていいからもっと安くしてくれ」と。
商品中心の開発は失敗します。
大事なことは、商品を使うお客さんが何に価値を置いているかを見抜き、そのニーズを満たすことです。
もしくはお客さんですら気づいていない潜在ニーズを見抜き、それを満たす商品を作ることですね。
ちなみに、このプロダクトアウトに陥らない方法として紹介されていた魔法の言葉があったのでそれも紹介しておきますね。
「そもそも、お客さんって誰だっけ?」 「これってお客さんにとって、何がいいの?」
終わりに
身近な例を元に解説されているので、とてもわかり易くスラスラ読むことが出来てしまう良書でした。
マーケティングをかじったことがある人や、それを仕事としている人には当たり前の内容だとは思いますが、これから学ぶ人にはちょうど良いと思います。
数時間で読めるボリュームなので、マーケティングを学びたい方はぜひ読んでみてください。
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